「よっしゃ！ まりもちゃんクリア！ 行こうぜ〜」
「ちょっと白銀君、だから……」
「いいから委員長も来いよ！ たま説得っ！」
「え？ あ……うん！ 千鶴ちゃんも行こうよー」
「だ、だって……」
「あっそうだ！ ミキ、すっごい新商品、発見したんだよー」
すっかり忘れてましたー。中華まんなんか足下にも及ばない魅力的な食べ物！
これを聞けば千鶴ちゃんもクラクラ来ること請け合いだよー。
「ほう、たま、なんだそれは？」
「ナノストップでね！ 『おでんまん』が出たんだよ！」
「お、おでんまんだと！！」
「中に、ハンペンとかガンモドキとかコンニャクとか入ってるんだよー。中身は食べてのお楽しみで、何種類あるかはヒミツなんだってー！」
「ほほう……よし、今日はそれに決まりだ！ 全攻略するぞ！」
「だ〜か〜ら〜ッ！」
「たま説得っ！」
「一緒に食べよー？」
「……もう……何かって言うとすぐ…………今回だけよ？」
「やったー！」
「……じゃ、がんばって」
「だ〜、こら！ 彩峰、逃げるな！」
「タケルちゃんのおごりだから行った方が得だよ！」
「な、何勝手なこと言ってんだよ！ 純夏のおごりだ！」
「……器の小さいやつ」
「なんだとー」
「あははは！！」
こういうの、いいなあ。
こんな風にずっと楽しくいれたらいいよねー
千鶴ちゃんがいて、慧ちゃんがいて、純夏ちゃんがいて……。
たけるさんがいる。
それだけですっごく楽しいから、こういうのずっと続けばいいな。
「タケルちゃん早く行こうっ！ もうすんごい楽しみだよ〜！」
「うん、ミキもー！」
う〜〜みんなでおでんまんを食べる幸せ……。
はうあ〜〜……考えただけでもう……。
おでんの汁がじわ〜っ。
もちもちとした甘めの皮に、おでんつゆの塩加減がミックスされて……。
それから、満を持して具が登場するんだよ〜〜！
あ〜あ〜あ〜〜〜、思い出しただけでよだれが…………はうあう。
みんなで攻略……楽しみだよー。
おでんまんのヒミツがいま解き明かされるかもしれないんだね〜。
「よし！ いざ！ おでんまん！」
アツアツの、おでんまんが今まさにっ！
想像するだけで、もう…………きちゃいましたー。
が、我慢の限界だよー！
「たまーどしたー？」
「珠瀬さん？」
「壬姫ちゃん？」
「…………？」
「うわっ、たま、よだれ、よだれ！！」
「フ……フォォォォォォッッ！！」
