「……まあいいや。しっぽもあったわけだし、帰ろうぜ。腹減ったよ」
「だったら、みんなで何か食べてこうよ」
「お、純夏いいこと言うねぇ! さっきちょうどその話してたんだよ」
「それなら、ナノストップの中華まんがいいです!」
「ちょっと! 寄り道するなんて絶対にだめ」
「委員長〜、オレら小学生じゃないんだから……」
「だめよ、例外を認めてたら、キリがないでしょ?」
「……じゃ、帰るから」
「こら、待て! 彩峰も行くんだよ! 逃げるな!」
「……バカな!」
「何でそこで驚く? よし! いいから行くぞ!」
「ちょ、ちょっと待ちなさいってば!」
あははは、千鶴ちゃんには悪いけど、ミキもお腹減りました。
みんなでご飯食べたいから、たけるさんに賛成だよー。
やっぱ、一緒じゃないと楽しくないことってあるよね。
一緒だから楽しいこと、いっぱいだよねー!
「こ〜ら、ふたりとも! 榊さんの言ってることがわからなかった?」
「んが?」
「私の目の前で寄り道の相談なんてしてぇ」
あわわ……センセーのことすっかり忘れてました〜。
「わはは、センセー、固いこと言わないでさ! よ〜し、んじゃ今日はまりもちゃんの
おごりってことで!」
「どうしてそうなるの!」
「だめだよ、タケルちゃん。先生、給料日前で、ギリギリなんだから」
――ガーン!!
あ、まりもセンセーが白くなってます!
「あ〜あ……まりもぉ、教え子にそんな心配されちゃうなんて不憫ね〜……
ほらほら帰るわよ……」
「あ、夕呼センセーさよーなら」
「じゃね〜。……さ、まりも、今日は飲みに行くわよ……あんたのおごりで」
ゆ、夕呼センセー……鬼だね……。
まりもセンセー……立ち去る後ろ姿に、哀愁を感じちゃいます〜〜。