「……ねぇ?」
「──あ?」
「もし、わたしとタケルちゃんが幼なじみじゃなかったら、どうだったかな?」
「はあ? なんだよ急に」
「わたしはタケルちゃんを見てどう思って、タケルちゃんはわたしをどう思ったのかなって」
 もしそうだったら、今とは何もかも違ったんだろうな。
 わたしとタケルちゃんも、ふつうの友達みたいになってたのかな。
 それとも……ただのクラスメイトになってたのかな。
「そうだな……触角のはえた変なやつって思ったんじゃねぇの」
「む〜〜、こういうのついてる女の子、結構いるよ」
「じゃあ……オグラグッディメンみたいな顔する変なやつ」
「真面目に答えてよぉ〜」
「な、なんだよ……そんなのわからねぇよ。なにかしら今とは違ってたとは思うけど……」
 そうだよね。子供の頃からずっと一緒にいて、それが当たり前なんだもん。
 その当たり前がなかったら、きっと、全部が違ってたと思う。
 運命とかって、あるとしたらこういうことなんだよ、たぶん…………。
「意味ねぇこと考えてんなよ」
「そうかな? 意味ないかな?」
「だいたい、お前が隣に住んでなかったら、出会わなかったかもしれねぇだろ?」
「それはそうだけど」
「なんだよ、なんか不満でもあるのか?」
 どうなんだろ? あるのかな? 私、なんでこんな話してんだっけ? あれ?
「タケルちゃんは満足なんだ?」
「満足ってなんだよ」
「知らないよ」
 なにか不満があるんだったら、こんな風にプールに来ないよね。
 そこにいるのが当たり前で、ずっと前からこうだったら、今こうしてられるんだ。
 それ以外の理由…………今はいらないか……。
「ま、いまさらおまえがいねーってのも……不自然っていやあ不自然だけどな」
「ほんとに?」
「え?」
「ほんとにほんとにほんとに?」
「…………んなこと、どうでもいいだろ」
 あ〜、逃げたな〜。そっぽ向かなくたっていいのに。
 ……でも、そうだよね。
 そんなこと、わざわざタケルちゃんの口から聞かなくてもわかってることだよね。
 今が楽しいのは本当だし、こうしてプールに遊びに来ることもできるんだ。
「おまえこそ不満なのかよ? だったらオレ、帰るぞ」
「あっ! 違うよ〜! ただ、ちょっと考えちゃっただけだよ」
「難しいこと考えると、頭のアンコとマーガリンが飛び出すぞ」
「そんなの入ってないよ。もう〜」
「その顔だ、その顔、あははっ」
 なんだかちょっとムカツクけど……こういうのは楽しいからいいのかなって…………
許せちゃう。

「……ねぇ?」
「──あ?」
「もし、わたしとタケルちゃんが幼なじみじゃなかったら、どうだったかな?」
「はあ? なんだよ急に」
「わたしはタケルちゃんを見てどう思って、タケルちゃんはわたしをどう思ったのかなって」
 もしそうだったら、今とは何もかも違ったんだろうな。
 わたしとタケルちゃんも、ふつうの友達みたいになってたのかな。
 それとも……ただのクラスメイトになってたのかな。
「そうだな……触角のはえた変なやつって思ったんじゃねぇの」
「む〜〜、こういうのついてる女の子、結構いるよ」
「じゃあ……オグラグッディメンみたいな顔する変なやつ」
「真面目に答えてよぉ〜」
「な、なんだよ……そんなのわからねぇよ。なにかしら今とは違ってたとは思うけど……」
 そうだよね。子供の頃からずっと一緒にいて、それが当たり前なんだもん。
 その当たり前がなかったら、きっと、全部が違ってたと思う。
 運命とかって、あるとしたらこういうことなんだよ、たぶん…………。
「意味ねぇこと考えてんなよ」
「そうかな? 意味ないかな?」
「だいたい、お前が隣に住んでなかったら、出会わなかったかもしれねぇだろ?」
「それはそうだけど」
「なんだよ、なんか不満でもあるのか?」
 どうなんだろ? あるのかな? 私、なんでこんな話してんだっけ? あれ?
「タケルちゃんは満足なんだ?」
「満足ってなんだよ」
「知らないよ」
 なにか不満があるんだったら、こんな風にプールに来ないよね。
 そこにいるのが当たり前で、ずっと前からこうだったら、今こうしてられるんだ。
 それ以外の理由…………今はいらないか……。
「ま、いまさらおまえがいねーってのも……不自然っていやあ不自然だけどな」
「ほんとに?」
「え?」
「ほんとにほんとにほんとに?」
「…………んなこと、どうでもいいだろ」
 あ〜、逃げたな〜。そっぽ向かなくたっていいのに。
 ……でも、そうだよね。
 そんなこと、わざわざタケルちゃんの口から聞かなくてもわかってることだよね。
 今が楽しいのは本当だし、こうしてプールに遊びに来ることもできるんだ。
「おまえこそ不満なのかよ? だったらオレ、帰るぞ」
「あっ! 違うよ〜! ただ、ちょっと考えちゃっただけだよ」
「難しいこと考えると、頭のアンコとマーガリンが飛び出すぞ」
「そんなの入ってないよ。もう〜」
「その顔だ、その顔、あははっ」
 なんだかちょっとムカツクけど……こういうのは楽しいからいいのかなって…………
許せちゃう。


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